アマヤドリの軒下

●別館● アマヤドリ

2006-07-18

前進なのか、わからないけれど 01:35

突然のメール。

かなり訳の分からない、DoCoMoじゃない絵文字を駆使して書いてある。彼女とバスケに夢中だ、というようなこと。

例によって祈るみたいに連絡を返し、彼と会う。

どうして連絡を断ち、どうしてまた連絡をしようと思ったのかを聞く。なんて言ってただろう。彼女とうまくいっているからこそ連絡をくれたんだということを感じさせられる返事だった気がする。

それよりも印象的だったのは私のほうが、それをどう思っていたか必死に説明していたこと。あなたが連絡を断ったからにはそれなりの理由があると思っていた、すごく辛かったけどあなたの気持ちを尊重したかったんだ、と長々説明していたこと。

彼はバスケにやはり夢中だった。

じっさいのあのひとはバスケにまったく興味がないのに不思議なことだ。

もう自分にはわからない彼でいるのだろうという気持ちの表れかもしれない。

私は一生懸命彼の気持ちを動かそうとする。もちろんもう無理強いしたくないしあまり縋るのもみっともないし、それに第一しつこいと思われたくなくてとても遠回しに。

そしてできれば、一番の理解者でいたい、いざというときにはちゃんと頼ってもらえる大きな存在でいたい、そう願いながら話をした。

彼は相変わらず自分の魅力をふりまきながら、でも捕まえられることはせず。


★    ★    ★


ずっと、気になっているから夢を見るんだろうと思っていた。

でも今日初めて、もしかしたらこういう形で納得しようとしているんじゃないかという考えが生まれた。彼からの返事はもうきっとありえない。だから。

よい形の昇華なのか。

それは分からないけれど。

ひとつ気になったのは彼からのメールを見て前よりも頭が悪いな、と思ったこと。そしてそれを、たぶんほっとする材料にした。

いやな私。

でもそう捉えることがきっとひとつ前に進んだ証拠でもあるのかもしれない。

ひとつ前、っていったいなんだよ、って気もするけれど。

だって私はいつまでも変わらないから。いつだってそこに還ることはできる。

すべては積もってゆくもので、通り過ぎてしまうわけじゃない。

振り返っても見えないことがあるとすればそれは風に吹き散らかされてしまったのではなくて私の内側に吸い込まれてしまったから。

それだけのこと。

定規の目盛りじゃなくて、豊かな年輪のきざみ、だ。

いきつくところ。 15:51

体の感覚がディレイみたいになった。透明な私がまず動き、そして重みがあとからついてくる。

皮膚の表面はすうっと冷え、血液の流れから遠ざかっている感覚。軽いしびれのような。

耳が聞こえにくい、とはじめは思う。声やことばがとても限定された穴からフィルターを通して耳に届く感じ。

やがて体全部が風船のような空気の層にきゅっと包まれているようなイメージが襲う。耳だけが管を通して外部と繋がってる。

それから視界。

どんどん変わってゆく景色や車のシートに映る光が鮮やかに楽しかった。いつまででも眺めていられる気がした。

そして思考。

考えたことのないような感覚、白昼夢の時の景色。

どこまでもどろどろと堕ちてゆけるしどこまでも崇高になれる。

話そうとするとなにを話しているかをふと忘れ、時間が経っていることに気付く。これか、と思って少し焦るのだけれど焦る必要はないのだとちゃんとわかるから正直にそう言う。

まったくの空白。

すべて、知っている感覚の、ちょっとおおげさにした感じのもの。

自分で辿り着けるのはどこなんだろ。

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